奥比叡の里より「棚田日詩」 | 明けましておめでとうございます

2015/01/01

明けましておめでとうございます

奥比叡の農村風景を撮らせていただいてから25回目、「棚田日詩」を始めてから3回目のお正月を迎えることとなりました。私自身について言えば、そのことに特別な感慨があるわけではありません。これまで通り大好きな田んぼに出て、ボチボチというか、コツコツというか、淡々と写真を撮り続けていければ、それが何よりのことだと思っています。

ただ新年に当たって、更に美味しいお米が育ちますように!  米づくりの情熱と誇りが若い人たちにも受け継がれていきますように!!  そして、いつまでもいつまでも野の草花が咲き乱れ、ホタルが飛び交い、カエルやコオロギや鳥たちの鳴き声に包まれた里でありますように!!  そんなことを強く願わずにはおれません。

家族を慈しみ、郷土を愛す。そんな豊かな時間が、平和という環境の中で全ての人々に訪れますことを心からお祈り申し上げ、新年の挨拶とさせていただきます。(於:大津市仰木「小椋神社」)


 

高校の2年生から学校へも行かず、18~9才の頃は、徹夜麻雀に明け暮れ、遊ぶことに夢中でした。当然、卒業時の主要五教科の成績は全て1。学校側の配慮による数回に亘る追試の結果、ようやく卒業できた落ちこぼれでした。そんな生活の中では、「家族」や「郷土」を意識することなど一度もありませんでした。もし潜在的に意識していたとすれば、「家族」や「郷土」に嫌悪し、反発すら感じていたのかもしれません。

振り返れば、自身の愚かさから家族を始め、多くの人たちにご迷惑をお掛けしてきた反省の多い人生だったように思います。「家族」や「郷土」などという言葉を使っている今、「あゝ、本当に歳をとってしまった」のだと、つくづく・しみじみ思う新年であります。