奥比叡の里より「棚田日詩」 | 巡回

2013/06/23

巡回

空梅雨から一転、先週は雨の日が続いた。水不足で稲の生育の遅れが目立った田んぼがある中での雨。心待ちにしていた恵みの雨であった。棚田に出てみると、乾燥して土がひび割れてしまった田んぼにも、十分な量の水が溜まっていた(一番最後の写真)。他人様の田んぼながら、何故かホッとしてしまう気持ちが可笑しい。しかしテレビなどを見ていると、土砂崩れなどの被害が出ている地方も多く、心が痛む。毎年思うことながら、雨は、必要な時期に、必要な所に、必要な量だけ降ってくれるということがない。自然は、人間の都合などおかまいなしに無慈悲でもある。

稲が成長し、田んぼの水面を覆い隠すようになってきた。昔ながらの小さな田んぼが寄り集まった棚田は、美しい緑のパッチワーク模様を描き出している。この時期の主な農作業は、巡回と草刈りである。上のタイトル写真の軽トラックも、稲の生育具合や水の量、雑草の伸び具合などを確認に来られたものだ。毎日数十台の軽トラックが棚田の細道を行きつ戻りつ巡っている。 

  下の写真は、丁度今頃の奥比叡の里の点景を拾い集めてみた。

 

 


 

先週のヒビ割れてしまった田んぼにも、恵みの雨がもたらされた。