奥比叡の里より「棚田日詩」 | 12月のヒマワリ

2012/12/16

12月のヒマワリ

この冬のさなか、遠くから見ると菜の花畑かと思うほど田んぼが黄色く色づいていた。近くに寄って見ると、何とヒマワリ畑だった。12月に入った頃は、夏のヒマワリのように元気に大輪の花を咲かせていたが、この日は霜にやられたのか、大分くたびれてしまっていた。それでも大輪の中心部に多くの種を宿して何とか踏ん張っている姿を見ると、これはこれでとても美しく思えてくる。

ここは辻が下の棚田。平成22年に圃場整備を終え、多くの都会の人たちに農地がレンタルされるようになった。その人たちに楽しんでもらうために、一面のヒマワリ畑を作った。と語ってくれたのは飛田さんだった。冬に咲くヒマワリ。いろいろな所に勉強に行かれ、ご苦労されたようだ。実は10月7日の写真、蝶々の飛ぶ紅白のソバ畑も飛田さんが棚田来訪者の観賞用に作られたものである。このソバ畑だけでも、?十万円掛かったそうだ。

飛田さんによると、来年も同じようにソバやヒマワリの花を咲かせていただけるようだ。そんなことを聞かされると、もう来年の今頃が待ち遠しくなってしまう。この日は、昼間でもうす氷の張る冷たい風の中にあった。ヒマワリの種が上手く採れるのか? それが気掛かりである。