奥比叡の里より「棚田日詩」 | 秋の終わり、冬の始まり

2013/12/01

秋の終わり、冬の始まり

棚田を彩ってきた柿の木の美しい紅葉(http://tanada-diary.com/2152)もすっかり散ってしまい、枝には朱色(あかい)実だけが少し寒そうに残されている。田んぼは、枯れた稲のひつじ(http://tanada-diary.com/2556)が広がり、急速に彩度を失い始めてきた。足元の草むらに耳を澄ませば、既に虫の声は途絶え、遠くで小鳥のさえずりだけが空に響いていた。12月は、秋の終わりと冬の訪れが同時に演じられる切なくも美しい季節である。

上の写真。まるで「おとぎの国」に迷い込んだような不思議な気持ちの中でシャッターを切った。下の写真。棚田の中の停車場に軽トラックが五線譜を描いていた。その上で、落ち葉たちが終わりゆく秋のメロディーを奏でているようだった。今日は少し、メルヘンチックにしてみたかった。


 

今日も仕事が入り、簡単な文章しか書けませんでした。12月はお歳暮ギフトの仕事と重なり、文章を書くことが難しいかもしれません。