奥比叡の里より「棚田日詩」 | 2019 | 1月

2019/01/01

明けましておめでとうございます

聞くところによると、2007年生まれの子供たちの平均寿命は104才になるという予測もあるようだ。今年69才になる私からすれば気の遠くなるような数字である。医学の急激な進歩を見ていると、あながち非現実的な夢想でもないように思われる。

この2007年生まれの子供たちが爺さん婆さんになった頃の2100年の人口は5000万人前後になると総務省は予測している。国民経済のみならず、多くの分野での縮小傾向は避けられない。もちろんこうした予測は、現在の社会システムの延長線上で考えられ、計算されているのだろう。大きな戦争や抜本的な社会の変革ということは想定されていないことだと思う。

今まで私たちが経験したこともない社会の激しい矛盾や歪みが現れて来るのかもしれない。だからといって未来に対する悲観だけが現実ではない。私は、それらの矛盾や困難に知恵と勇気をもって立ち向かう未来の子どもたちを信じたいと思っている。

 

2100年、 私にその世界を思い浮かべる力はない。しかし、人の力の限界を常に意識しつつ謙虚に自然にも社会にも向き合っていてもらいたいと思う。その時、ここ奥比叡の中山間地農業地帯はどのような姿になっているのだろうか?  私の個人的な願いを言わせてもらえば、ここが生きものたちの生命の温もりが感じられる緑豊かな里であり続けて欲しいと思っている。

2019年、皆様にとって素敵な年となりますことを心からお祈り申し上げます!