奥比叡の里より「棚田日詩」 | 2017 | 2月

2017/02/19

谷戸

丘陵地帯が自然の力によって浸食され、谷間が作られていく。東日本では、そうした地形を谷戸(やと)・谷津(やつ)などと呼んでいる。谷戸の谷部には水利の条件も良かったのか、古くから水田が作られてきた。今日では、そこでの農業環境や生態系も総称して谷戸・谷津と呼ばれているようだ。

今日の写真の小高い土手は、そうした谷戸地形の稜線部分を写したものである。この土手の両側の谷部には小さな棚田が作られている。いつも手入れの行き届いた土手。竹林や檜の木立、雑木林を彩る淡雪が美しい。