奥比叡の里より「棚田日詩」 | 補植

2014/05/25

補植

美しい曲線で囲まれた棚田は、直線的な動きをするトラクターではどうしても田植えのできない部分ができてしまう。また、普通は3~4株を一まとめにして植えていくのだが、機械まかせにしていると一株や二株の所もできてしまう。植え残した所、粗密になった所、そうした所は、昔ながらの手作業で稲を植え直していくしかない。この作業を「補植」という。

今日の写真は、その補植作業の最中のものである。田んぼの泥の中を進むには、都会の歩道を歩くようにはいかない。それなりの「力とコツ」がいる。農夫の少し前かがみになった姿勢と田んぼに広がる波紋がそのことを物語っている。