奥比叡の里より「棚田日詩」 | 2月の風

2018/02/04

2月の風

朝から山の上の林道を歩いてきた。日陰になった斜面には数日前の雪が残っている。林道を覆う雪は軽トラックに踏み固められ、既にアイスバーンになっていた。まるで氷の上を歩くようだった。

頬や指先に当たる風は冷たく、少し痛い。しかし身も心も引き締めてくれるこの冬の風が、私には心地いい。

山を下りて棚田を見渡しても、木々も雑草たちもまだ冬枯れの中にある。田んぼの片隅には、雪も残っている。しかし今日は久しぶりの青空。太陽の光が、棚田に降り注いでいた。

三脚を据え、カメラを構える。ファインダーを覗く顔に、寒風が吹き抜けていく。「・・・?」  冷たさの中に、かすかな温もりがあった。

春の予感が棚田を吹き抜けていった。

 


 

先月の20日頃、出張で信州に行って来ました。その帰り道に、蓼科高原を周ることにしました。会社の冬ギフトのイメージ写真を撮るためです。女神湖のほとりで撮影していると、小さな小鳥を撮っておられるカメラマンと出会いました。井坂 瑞(mitsuru)という方です。【 healing-bird 】というブログを出しておられます。

里山でお馴染みの小鳥たち、見たこともないような愛らしい小鳥たち、なぜか心まで癒してくれます。田植え後の田んぼを滑空するツバメの写真など、私からすれば「神業」としか言いようがありません。ぜひ一度、立ち寄って見てください。