奥比叡の里より「棚田日詩」 | 秋へ

2014/09/28

秋へ

さすがに9月の下旬ともなると、ほとんどの田んぼで稲刈りが終わっている。所々に残っている黄金の田んぼも、今月中には刈り取られるはずである。この辺りでは、「ミルキークィーン」や「コシヒカリ」・「キヌヒカリ」といった品種から収穫されていく。すし米として広く使われている「日本晴れ」や絶品と言われるもち米の「滋賀羽二重」などは今月中の稲刈りとなる。酒米となる「山田錦」、古代米と呼ばれる「赤米」や「黒米」といった品種の稲刈りは更に遅く、10月初旬頃から下旬に掛けて行われる。

9月、黄金に輝いた田んぼも一枚、また一枚と刈り取られ、稲わらと土色の田んぼに変わっていく。その度に、秋へと向かう季節の淋しさのようなものを感じてしまうのは私だけなのだろうか?